【システム設計】変更に強いシステムを作る基本思想!「DOA(データ指向アプローチ)」|情報処理問題1000本ノック
基本情報技術者試験、応用情報技術者試験、データベーススペシャリスト試験の「システム設計・データモデリング」分野で頻出の重要キーワード。従来の「POA(プロセス指向アプローチ)」との違いや、DOAがもたらす「変更への強さ」の理由を整理して攻略しましょう。
■ DOA(データ指向アプローチ)の概要と進め方
システム設計において、業務手順(プロセス)ではなく「データ」の構造や関係性を最優先・中心に据えて設計を進める開発方法論です。
| 項目 | DOA(Data Oriented Approach)の設計思想と特徴 |
|---|---|
| 1. 設計の中心 | データ構造を最優先(中心)に置いて設計する。「データ(何を入力・蓄積・出力するか)」を先に定義し、そのデータを処理する「プロセス(プログラム)」を後から決定する。 |
| 2. データの普遍性 | 「業務プロセスに比べて、データの構造は変更が少ない(普遍的である)」という前提に基づく。業務手順が変わっても、扱うデータ(顧客・商品・注文など)の基本構造は変化しにくいため、結果として変更に強いシステムを実現できる。 |
| 3. 重複の防止と品質向上 | 全社的にデータを一元管理・共有化することで、プログラムごとのデータ操作の重複を防止。システムの保守効率の向上や、データの整合性・一貫性の維持を図る。 |
| 4. 進め方(手順) | まず、全社レベルでデータを組織の共有資産として分析・モデル化(ER図などで表現)し、定義されたデータモデルに基づいて個別の機能やシステムを設計・構築していく。 |
試験対策の重要キーワード
- POA(Process Oriented Approach:プロセス指向アプローチ):DOA以前の設計手法。データよりも「業務の処理手順」を中心に設計するため、組織改編や業務変更のたびにシステム全体の大規模な改修が必要になる欠点がありました。
- ER図(Entity-Relationship Diagram):DOAにおいて、実体(Entity)と実体同士の関係(Relationship)をモデル化し、データ構造を設計・表現するための代表的な図式です。
- データ共有化と正規化:データを特定プログラムの固有物にせず、正規化を行って一元管理することで、データの重複や矛盾(非整合)を防止します。
※DOAは「図書館の棚作り」に似ています。「読書イベントのやり方(プロセス)」は毎年変わりますが、「本の分類ルールや検索カード(データ構造)」を先にしっかり作っておけば、イベント内容が変わっても本棚を壊さずに柔軟に対応できる、という考え方です。
PR