【システム開発技術】「何のために作るか」をブレイクダウン!「ゴール分析」|情報処理問題1000本ノック
システム開発を成功させるためには、クライアントの「要望の本質」を見抜く必要があります。ブレのないシステム設計を行うために、開発の最終目的(ゴール)から逆算して要求を具体化していく「ゴール分析」を攻略しましょう。
1. 【 問題 】:システム開発(要件定義・要求分析技法)
【 問題 】 システム開発の上流工程における要求分析技法に関する記述です。まずシステムが達成すべき最終的な目的や理想の「状態(ゴール)」を最上位に定義し、それを実現するために必要な中間目標や具体的機能へと、階層的(ツリー状)に分解・詳細化していくことで、開発のブレをなくし要求を網羅的に洗い出す技法を何と呼ぶでしょうか?
(ア) ステークホルダー分析
(イ) ゴール分析(ゴール指向要求分析)
(ウ) エンタープライズ分析
(エ) シナリオ分析
2. 正解:
正解: (イ) ゴール分析
3. 解説:「目的」から逆算して「手段」をあぶり出す
ゴール分析(ゴールしこうようきゅうぶんせき)は、要求分析における強力なフレームワークです。
最初に「売上を20%向上させる」「顧客の待ち時間を半分にする」といった、システムが達成すべき最上位のゴール(状態)を定義します。そこから、「そのためにはECサイトを構築する」「そのためには決済手段を増やす」というように、下位の具体的な「要求」や「機能」へと詳細化(ツリー状に分解)していきます。これにより、「なぜこの機能を作るのか」という理由が明確になり、無駄な機能の開発を防ぐことができます。
| 技法名 | 分析・アプローチの中心となる視点 | 主な目的 |
|---|---|---|
| (ア) ステークホルダー分析 | プロジェクトに関わる「利害関係者(人や組織)」を洗い出し、影響力を分析する。 | 関係者の不満や要望の衝突を防ぐ |
| (イ) ゴール分析 | システムが達成すべき「理想の状態・目的」を定め、詳細化する。 | ブレのない本質的な要求の洗い出し |
| (ウ) エンタープライズ分析 | 企業全体のビジネスモデルや組織構造、業務プロセスを広く鳥瞰的に分析する。 | 全社的なIT戦略との整合性をとる |
| (エ) シナリオ分析 | ユーザーが実際にシステムを使う「具体的な場面(ストーリー)」を想定して分析する。 | 利用シーンにおける隠れた要求の発見 |
1. 理解のコツ: 「旅行の計画」に例えてみましょう。
・いきなり「レンタカーを予約する」「水着を買う」という細かい行動(機能)から決めようとすると、「あれ?そもそも山に行くんだっけ?海に行くんだっけ?」と迷子になってしまいます。
・そこでゴール分析の登場です。まず最上位に「沖縄のビーチで最高のバカンスを過ごす(達成すべき状態・ゴール)」と大きく掲げます。 ・次に「そのためにはどうする?」と問いかけ、「海で泳ぐ」「リゾートホテルに泊まる」と詳細化します。さらに「海で泳ぐためには?」と下ろしていき、最終的に「水着を準備する」という具体的なタスク(システムの機能要件)が導き出されます。この「目的のツリー構造」を作ることで、絶対にブレない旅行計画(システム設計)が完成します。
2. 試験対策の視点: 要件定義やビジネスアナリシス(BABOKなど)の分野における定番の用語問題です。問題文の中に「システムが達成すべき状態(あるいは目的・ゴール)を定義」「それを詳細化していく(または階層的に分解する)」という記述があれば、ストレートにゴール分析を選択してください。
試験の引っかけパターンとして、選択肢に並ぶ「(ア)ステークホルダー分析(人・関係者の分析)」や「(エ)シナリオ分析(具体的な利用シーンの追跡)」が混ざって出題されますが、それぞれ「人」「状況」「目的(ゴール)」のどれを主軸に置いた解説文になっているかを読み解くことで、確実に仲間外れを見分けることができるようになります。
4. まとめ
「システムが目指すべき最終的な目的や理想の状態(ゴール)をトップに置き、それを実現するための中間目標や具体的な機能要求へと段階的に詳細化していく要求分析手法」。これがゴール分析です。システム開発の「そもそも何のために作るのか」をブレさせないための超重要アプローチとして、しっかり言葉の意味を記憶しておきましょう!