【量子コンピュータ】量子もつれを利用して状態を瞬時に転送!「量子テレポーテーション」|情報処理問題1000本ノック
基本情報技術者試験や応用情報技術者試験、高度情報処理試験のテクノロジ・先端技術分野(量子コンピュータ/量子通信・量子暗号)で注目を集める重要技術。「量子テレポーテーション」の定義と仕組みを攻略しましょう。
1. 【 問題 】:テクノロジ系(先端技術・量子コンピュータ)
【 問題 】 量子コンピュータや量子通信における要素技術に関する記述です。あらかじめ「量子もつれ(エンタングルメント)」の関係にある光子などの対(ペア)の一方を送信側、もう一方を受信側に用意し、量子もつれの性質と古典的な通信(測定結果の伝達)を利用して、離れた場所にある別の粒子へ量子状態(量子情報)をそのまま転送する技術は、次のうちどれか。
(ア)量子暗号鍵配布(QKD)
(イ)量子テレポーテーション(Quantum Teleportation)
(ウ)量子アニーリング(Quantum Annealing)
(エ)量子ゲート(Quantum Gate)
2. 正解:
正解:(イ)量子テレポーテーション(Quantum Teleportation)
3. 解説:「『物体』を移動させるのではなく『状態(情報)』を復元する!」
量子テレポーテーションは、未知の量子状態($|\psi\rangle$)を壊さずに遠くの場所へ運ぶための技術です。
送信側が保持する粒子と転送したい未知の量子状態を一緒に測定すると、量子もつれ(エンタングルメント)を介して受信側の粒子の状態が瞬時に変化します。
その測定結果(2ビットの古典情報)を光や電波で受信側に伝えることで、受信側で元の量子状態を完璧に復元(再構成)することができます。
| 用語名 | 概要・特徴 |
|---|---|
| (イ)量子テレポーテーション | 「量子もつれ」を利用して、粒子の持つ未知の量子状態(情報)を遠隔地へ転送する技術。 |
| (ア)量子暗号鍵配布(QKD) | 量子力学の性質(測定すると状態が変わる盗聴不可の性質)を利用して、絶対安全に暗号鍵を共有する技術。 |
| (ウ)量子アニーリング | 「組み合わせ最適化問題」を高速に解くことに特化した量子計算手法(D-Waveなどが採用)。 |
| (エ)量子ゲート | 量子ビットに対して基本操作(重ね合わせの作成や反転など)を行う超小型のロジック要素。 |
1. 理解のコツ: 「手紙(古典情報)」と「魔法の双子コイン(量子もつれ)」で例えてみましょう。
・送信側でコインを裏返すと、遠く離れた受信側のコインも連動して裏返ります(量子もつれ)。
・ただし、「どう変化させたか」の手順を電話や光ファイバー(光速以下の古典通信)で教えないと受信側は正しい情報として使えないため、光の速さを超えて情報が伝わる(超光速通信を行う)わけではありません。
2. 試験対策の視点: 量子ネットワークや量子コンピュータ内部のインターコネクト(量子ビット間の情報伝送)の基本技術です。
問題文に「量子もつれ(エンタングルメント)を利用」「光子のペアの一方を受信側に送る」「量子状態(情報)を転送する」と出たら、迷わず量子テレポーテーションを選択しましょう!
4. まとめ
量子もつれになった光子のペアなどを利用して、離れた場所へ量子状態(情報)を完璧に伝送・復元する技術。これが量子テレポーテーションです。量子通信・量子インターネットの根幹をなす技術としてしっかり押さえておきましょう!