【企業経営】経営の舵取りを支える社内モノサシ!「管理会計」|情報処理問題1000本ノック
企業が扱う「会計」には、見せる相手や目的によって全く異なる種類が存在します。経営陣が未来の戦略を立てるために使う会計の仕組みを攻略しましょう。
1. 【 問題 】:目的別の企業会計
【 問題 】 企業の会計は、その目的や報告対象によっていくつかに分類されます。このうち、株主や債権者などの外部の利害関係者への情報開示を目的とするのではなく、自社の経営陣や管理者が、経営計画の策定、業績管理、投資判断などの「経営管理」や「意思決定」に役立てることを目的として実施される会計はどれでしょうか?
① 財務会計
② 税務会計
③ 管理会計
④ 環境会計
2. 正解:
正解: ③ 管理会計(Managerial Accounting)
3. 解説:誰のために、何のために数字をまとめるか
企業会計は、大きく分けると外部向けの「財務会計」と、内部向けの「管理会計」の2つに二分されます。
■ ① 財務会計(外部向け・過去の記録)
・対象:株主、銀行、税務署などの「社外の利害関係者」。
・ルール:企業会計原則や法律(会社法など)で厳格に定められた統一ルールに従う必要があります(損益計算書や貸借対照表など)。
■ ③ 管理会計(内部向け・未来の予測と管理)
・対象:社長、役員、部門長などの「社内の経営管理層」。
・ルール:法律上のルールは一切ありません。自社が経営の舵取りをしやすいように、部門ごとの採算や、製品ごとの原価、未来の利益予測などを独自のフォーマットで自由に作成します。 ← ココが問題の正解!
★ ② 税務会計:法人税などの「税金」を正しく計算・申告することを目的として、税法に則って行われる会計です。
★ ④ 環境会計:企業が環境保全(エコ活動)のためにいくら投資し、それによってどんな経済効果や環境負荷低減効果が得られたかを測定する会計です。
1. 理解のコツ: 「家計簿」と「確定申告」に例えてみましょう。税務署に出す確定申告書(財務会計)は、決められた書類に1円単位で正確に書く必要があります。一方で、家族で「来月ハワイ旅行に行きたいから、今月は食費を〇万円に抑えよう」と作っている独自の計画ノート(管理会計)は、自分たちが分かりやすければ書き方は自由ですよね。この社内の目標達成や予算管理のために使うノートが管理会計です。
2. 試験対策の視点: 「経営管理のため」「社内の意思決定のため」「独自の基準で作成」という言葉が出たら「管理会計」が一択です。基本情報や応用情報の午前試験では、管理会計の具体的な手法である「損益分岐点分析(CVP分析)」の計算問題へと発展することが多いため、基礎概念として必ず押さえておきましょう。
4. まとめ
「会社の経営陣が、現状を正しく把握して未来の正しい戦略(意思決定)を決めるために社内独自に活用する会計」。これが管理会計です。どれだけ財務会計で綺麗な決算書を作れても、この管理会計が機能していなければ、どの事業が赤字でどの製品が儲かっているのかの分析ができず、経営の迷走を招いてしまいます。